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濁流のような日々の中で

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『シン・ゴジラ』を14回観賞したバカによるシン・ゴジラ感想(長駄文&ネタバレなし) 

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文字通り大ヒット中の『シン・ゴジラ』ですが、本日の観賞で合計観賞回数14回を突破しました。


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現在残っている半券12枚

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14枚の内2枚は、リピーターキャンペーンの抽選応募の為に消費


○公開されるまでのあれこれ
3年前に公開された『パシフィック・リム』に、2年前に公開された『GODZILLA(ゴジラ2014)』の2作品は、国産のゴジラ映画はおろか、怪獣映画自体そのもの全く作られなくなってしまった為に、そこら辺の雑草を引き抜いてそのまま食ってしまうぐらいの勢いで飢えていた、自分のようなタイプの怪獣映画好きを十分過ぎるほどに満足させてくれた作品でしたが、その一方で「もう日本の怪獣映画では、到底太刀打ちできない」と痛感させられ、悲しくなってしまった作品でもありました。

ゴジラに関して言えば昭和もVSシリーズもミレニアムシリーズも、みんな違ってみんな良くてみんな好きです。嫌いなゴジラ作品はありません。しかしながら、自分の中で初代ゴジラ以降の「面白い」「面白くない」という評価は、いつの間にか他の邦画作品・洋画作品と比較しての評価では無くなってしまっていたんですよね。少なくとも自分は【他のゴジラ映画と比べてみてどうか、他の怪獣映画と比べてどうか】といった形で、FWまでのゴジラ映画を観て、自分の中で評価付けしていました。「怪獣映画は怪獣映画というジャンルの中だけで比較するべきだ」という意見もあるかもしれませんが、初代ゴジラが怪獣映画というジャンル内だけでなく、邦画・洋画問わず映画全体の中でも傑作と評価できるレベルの作品であった以上、理想的な怪獣映画はそういう評価基準で観ても「面白い」と感じられる作品だと思うんですよね。

今まで「平成ガメラ3部作以降で、パシリムやギャレス・エドワーズ版ゴジラに勝る部分が一つでもあるような怪獣映画が出たか?」と聞かれると、管理人は「無いけど何か文句あるのかこのタコ!」と泣きながら半ギレで答えざるを得ませんでした。ミレニアムシリーズを劇場で観ていたのは小学生の頃でしたが、今思えば子供ながらに『子供向け・マニア向け』で作られていることを感じていたのかもしれません。背鰭が尖ったビジュアルのゴジラを格好良く思ったり、ゴジラを超兵器で消滅させようとする壮大な計画にワクワクしたり、凶悪な白目ゴジラの大暴走っぷりに興奮させられたり、機龍の格好良さに魅させられたり、ノリと勢いとパスタの国からやってきたかのようなテンションの高い怪獣大乱闘にほっこりさせられたりしました。しかしながら、初代ゴジラを観た時に感じた「面白さ」と同格の「面白さ」を感じさせてくれたゴジラ映画は、ミレニアムシリーズ以外も含めてただの1作もありませんでした。そんな中で、純粋なエンタメ作品としてクオリティが高く、他ジャンルの映画と比較しても初代ゴジラ程とまではいきませんが「かなり面白い」と感じられる先述の2作品が登場したものですから、もうこれはいよいよ国産特撮映画も終わりだろうな・・・とすっかり思ってしまっていました。

ですので、2年前のギャレス・エドワーズ版ゴジラが世界的ヒットを記録した際に『東宝が新たなゴジラ映画を製作する』というニュースが出てきても、ハリウッド版のヒットにみっともなく便乗しているようにしか思えませんでした。しかし、そうは言ってもやはり気になってしまうのが怪獣好きの性というもの。そのニュースが発表されて以降、定期的に続報のチェックをするようにしていました。それからしばらくして、庵野秀明氏と樋口真嗣氏が新作ゴジラでタッグを組むという(個人的に)衝撃のニュースが出てきて「これは・・・これはもしかしてもしかしてじゃないか!!?」と、かなりテンションが上がったことをハッキリと覚えています。現代の日本特撮映画界のトップクリエイターであるこの2人が手がけるなんて話を聞いたら、そりゃあ当然テンション上がりますよ。しかしながら一方で不安もありました。樋口監督は平成ガメラ三部作で見事な成果を残されているように、特撮監督としては素晴らしい方だと思っています。ただ、特撮部分以外も含めて監督を努められた過去作では、特撮シーン以外は正直心に残る作品がありませんでした。庵野監督に対してはエヴァQでの一件があったので、ちょっとした不信感のようなものすら感じていました。初めて公開された特報映像で、逃げ惑う民間人が『クローバー・フィールド』のような映像で撮られていたこともまた、一層の不安を感じさせました。

それから暫くしてゴジラのビジュアルが公開。何を考えているのか分からない不気味な目に、歪な生え方をした牙・・・明らかに初代ゴジラを意識しているそのビジュアルを初めて見た時、不安7割・期待3割だったのが期待7割・不安3割に一転しました。そして、ゴジラが写る予告映像が公開され「他人の評価がどうであれ、個人的に観たかったタイプのゴジラ映画が観れるかもしれない」と思うようになりました。しかしながら、この時点ではまだ「銀幕に国産のゴジラがカムバックできたことだけで満足するべきなのだから、それ以上のことは求めずにいこう」とハードルを意識して低めに設定していました。そしていよいよやってきた公開日、12年ぶりに帰ってきたゴジラを歓迎するべく、エキスポシティのIMAXで初日・初回を観賞してきました。

そして、全てが吹っ飛びました。




○『シン・ゴジラ』レビュー(ネタバレなし)
8400

圧倒されました。ただただ、圧倒されました。

本作『シン・ゴジラ』は、初代ゴジラと同格の傑作映画であると断言します。これは、国産怪獣映画というジャンルの中での比較だけで結論付けた評価では断じてありません。ここ数年の間に公開された邦画・洋画と比較した上での評価です。徹底したリアリズム的展開に則ってストーリーが進行していくのが、とにかく最高すぎました。平成ガメラシリーズを初めて観た時からずっと思い続けてきた「1作でいいから、平成ガメラシリーズ並にリアリティを重視したゴジラ映画を撮って欲しい」という願望が、遂に実現したのですからテンションも上がります。リアリティ重視の結果として、行政執行者の方々(政治家・官僚)が会議をする場面はかなり多くなっており、その為か本作に対する否定的な意見として度々【会議室でのやり取りが多くて退屈】という意見を目にします。確かに会議室でのやり取りは、他の作品と比べると相当な時間を割いて描かれてはいるのですが『劇場版 機動警察パトレイバー1・2』が大好きな管理人にとっては「いいぞ、もっとやってくれ!」と感じられ、マイナス要素どころか本作における"最高なポイント"の1つにカウントされる要素だったので、正直全く苦には感じられませんでした。物凄いカット割りでテンポ良く会話がガンガン進んでいく上に、会議シーンにおける台詞も『必要最低限に絞りました』感が出ていたことと、会議の場でのやり取りで少なからずユーモアも含まれていたことも、そう感じるに至った理由かもしれません。「尻尾・・・?」「ええ、尻尾ですね」とか「それ、どこの役所に言ったんですか?」とか「え、動くの?」「そりゃ生き物だからな」といった、作り手が意図的にユーモアを含ませているやり取りの数々には、14回観賞して毎回クスリと笑わさせられてしまいました。

主役とも言える本作のゴジラについては・・・何を言ってもネタバレになりそうなので余り語ることができません。最初の登場シーンから度肝を抜かれること確実とは言っておきます。それ以外の所で言うと、今回のゴジラはとあるシーンで『初代ゴジラを上回る絶望感』を提供してくれます。初代ゴジラのとあるシーンで「ちくしょう、ちくしょう」と、とある登場人物が言うシーンがあるのですが、シン・ゴジラでは、その登場人物と同じことを私達"観客"が思わず言いたくなるシーンが出てきます。よもや2016年になって、1954年に公開された映画の登場人物が抱いていたであろう感情に、限りなく近い感情を抱くことになるとは夢にも思いませんでした・・・凄いことですよこれは。初代ゴジラが傑作であるのは間違いないのですが、観る度に思っていたことが1つあったんですね。それは『この時代の日本の"空気感"を知っている人でないと、本作を100%堪能することができない』ということです。戦後生まれー特に管理人のような所謂ゆとり世代の人間にとって、50年代の日本は最早別の国のようにすら感じられてしまって、自然と腑に落ちなかったりするシーンがちょくちょく出てきてしまうんですよね。初代ゴジラの作中で「また疎開ですか」と登場人物が言うシーンが出てくるのですが、これは特にそうだと思います。「"また"・・・?あ、そうか。戦後間もない時代だから、戦時中の疎開のことが『歴史の1ページ』としてではなく『実際に経験した記憶』として残ってるんだな」といった形で、考えを巡らせて初めてそこで腑に落ちる訳です。当時の人にとっては、このシーンが自然と腑に落ちていたであろうことを考えると、その作品が作られた"時代の空気"を知っているかいないかで、作品に対する見方も少なからず変わってくると個人的には思います。作られた時代の空気を色濃く反映するゴジラ映画ではなおさらですね。2016年現在の日本の空気を色濃く反映した本作が、第1作目の登場人物が抱いていたであろう感情に近い感情を"現在の日本"に生きている観客に抱かせるというのは、控え目に言っても『物凄いこと』だと思います。

時代性や空気感を反映させる側面が強いのはゴジラ映画の常だと思っていますが、そんなゴジラ映画の中でも本作はかなりそうした側面が強く出ている為か「これは自衛隊礼賛映画だ」「現政権を擁護する映画だ」といった意見を何回か目にしているような気がします。しかしながら、本作に関しては『作り手の政治思想』は全くと言っていい程、作品には反映されていないと断言できます。本作は政治思想という点で言えば"右"の色にも"左"の色にも染まって無い"無地"の作品ですね。色々な意見があることは重々承知していますが、本作に対して「作り手の政治思想(右か左かは関係なく)を感じた」といった類の感想があれば、それは感想ではなく『その感想を述べた人の政治思想を【『シン・ゴジラ』の感想】という形を借りて表明しているだけ』と見なしてもらって問題ありません。むしろ、見なしてもらわないと変なバイアスをかけて本作を観ることになってしまう為、積極的に見なして頂いた方が良いかと思われます。(未見の方は特に)

感想という点で言うと「これはゴジラ映画では無い」といった感想や「これはゴジラでなくてエヴァだ」といった感想を少なからず目にします。前者の感想については、正直「そう感じる人がいても仕方が無いのかな」と思ってしまいました。昭和・VSシリーズ・ミレニアムシリーズという、比較的似通った作り(本作と比較すると)であるシリーズ間ですら、ファンの間で対立が生ることが少なからずあることを鑑みると、致し方ないことでしょう。ただ、後者の感想に対しては「作品に作家性が出るのは当たり前の話なのでは・・・?」と疑問を持たざるを得ませんでした。むしろ「何故そこでエヴァが出てくるのか」といった感じですね。どの作品のどの部分とは言いませんが、エヴァ以前の庵野監督作品の方が、本作との共通点は遥かに多いと思います。巨災対の会議シーンで、エヴァのあの曲を流してしまったことが原因であるような気がしなくもないですが・・・。


<総括>
長い駄文で色々なことを語ってきましたが、本作は"間違いなく劇場で観るべき映画"です。2016年の日本の空気を自然に感じている(感じることができる)『今(2016年)の日本人』だからこそ、最大限に楽しむことができるという贅沢な作りをしている作品です。年数が経過してつまらなくなるような作品では断じてありませんが、作中の空気感と現実の空気感が限りなく近い"イマ"だからこそ、感じ入れる部分がある作品であることも事実です。銀幕に国産のゴジラ映画が戻ってきたということ自体が奇跡なのに、その戻ってきたゴジラ映画が『初代に匹敵するどころか、初代より秀でている部分もある』という更なる奇跡が重なった、まさに福音のような作品なのです!これを観てどう思うかは貴方次第。ですので、この記事の感想も含めて周りの感想は全て無視して、是非劇場で観賞してみて下さい。その価値がある作品であると断言致します。


総評:100点

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『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』レビュー 

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やっと日本公開!

ものすごくださくて、ありえないほどうざいキャッチコピーや前作での不評を完全無視して、誰得な吹き替えキャストを本作でもそのまま維持していることで、一部ファンから「お前らはヒドラ党だよ!!!」などと猛烈に叩かれているディズニージャパンによって、本国より一月遅れで公開するという実にクソッタレな決定(言葉が汚い!)が下された『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』が、昨日漸く公開されました。ディズニージャパンにはセル用BDでも苦い思いをさせられっぱなし(主に販売形式とMovieNEXとかいうクソサービスで)なので、正直このクソ企業(言葉が汚い!)が絡むコンテンツに金を落としたくないという思いがあるのですが、何やかんやで今までずっとマーベルの映画化作品は全て観てきているので、その集大成的な作品であるアベンジャーズの続編が公開されるとあっては、一人の映画好きとして劇場まで足を運ばさるを得ませんでした。

まあ、こんな威勢の良いことを言っておきながら、朝に思いっきり寝坊をかまして上映時刻10分後に目覚めるという、ディズニージャパンに負けず劣らずのクソっぷりを披露してしまったんですけどね・・・何とかマシな位置の席を確保して、次の回を鑑賞してきました。待たせてしまった友人には平謝りでしたよ、ええ・・・。

さて、肝心要の感想はと言いますと・・・一言で言えば『普通』でした。前作同様に、これだけの大勢のヒーローを共演させておきながら、きちんと1人1人に見せ場を用意していますし、カット無しで流れるように動く(動いているように見える)冒頭のアクションシーンは、前作からの進化が感じられる素晴らしいシーンであると感じたりと、良い部分も少なからずある作品であることは間違いないです。確かに間違いないのですが、管理人には本作が前作程に面白い作品であるとは感じられませんでした。『ウルトロンが弱過ぎる上に行動原理がイマイチよく分からない(何故"進化"させたがるのか?何故生身の肉体を欲しがるのか?)』だとか、『敵を自分達で作り出しておいて「団結して戦うぞ!」とか言われても気分が上がる訳ねーだろ!(むしろ萎える)』だとか『ブラック・ウィドウお前、ホークアイやらキャップやらと良い感じになってたのに今度はハルクと良い感じになってるの!?』だとか、言いたいことは色々とあります。しかしこれらは、管理人に本作を『前作以下』と思わさせた要因ではありません。管理人にそう思わさせた要因は、一言で言ってしまうと【集大成感の欠如】にあります。

これはもう完全に個人の感想であって、理屈もクソもないので「何言ってんだコイツ」と受け止められる方も結構おられるかと思います。それを承知で話を続けると、管理人は前作では集大成感をかなり感じていました。各ヒーローごとの単独作品内において散りばめられていた伏線をまとめて回収するだけでなく、それらの単独作品を見ていたら3歳児でもコイツが『アべンジャーズ』でヒーロー軍団が戦うんだな、と思わさせる程度には前振りをしまくっていた、ロキという清々しいまでに分かりやすい理由で攻めてくる敵を文字通り"団結"して倒すという、今までの総決算を済ませた感じが、シンプルな面白さを突き詰めんとする作風と見事なまでにマッチしていて実に心地良かったのです。しかし本作にはそれがありません。率直に言って、本作は前作『アべンジャーズ』のような"アメコミヒーロー大集結打ち上げ祭り"をするつもりで作られたものではなく『キャプテン・アメリカ/シビル・ウォー』の金をかけたプロモーションを行っているに過ぎないのではないか?と邪推してしまう程度には、集大成感が感じられなかったです。何というか『アべンジャーズ』の前に公開された『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』のような感じで、本作は物凄く"中継ぎ"感がするんですよね・・・。

また、前作同様にお騒がせヒーロー軍団が傍迷惑にも程がある仲間割れ大会を開催して(事情があることにはあるのですが・・・)、それが一段落して再度団結するまでの過程を見させられましたが、正直これは止めて欲しかったですね。ハルクバスターとハルクの殴り合いはド迫力でしたよそりゃ。ただ、それよりも「あの街の市民大丈夫なのか・・・?」といった感じで、ヒーロー同士の内輪揉めを見ながら、それに巻き込まれている気の毒な一般市民達のことを憂いるという、ヒーロー映画を見ているのにも関わらず、ヒーロー映画(特にマーベル系)とは異なる見方をせざるを得ない場面だったので、迫力の割には没入感は低めでした。この辺りは、管理人が『マン・オブ・スティール』のことを微妙に思った要因と繋がる部分があります。終盤になって今更市民の人命のことを気にかけ出したのも中途半端といえば中途半端なんですよね。最初からそういう描写を入れるか、いっその事開き直って、市民の犠牲については全く触れないようにするかのどちらかにして欲しかった所です。

どちらかと言うと不満の方が多いような感想文になってしまいましたが、何やかんや言いつつも劇場に足を運ぶ価値はあると感じました。ですので、今までのMCU作品を追いかけて来た人は、取り敢えず観に行った方が良いとは思います。ただまあ、過度な期待だけはしない方が良いと事前に忠告しておきます。

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『ゴジラ 60周年記念リマスター版』鑑賞 

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劇場で販売されている『劇場用プログラム&宣伝素材 復刻セット』




●時代と偉人が生んだ世紀の傑作
本作を初めて見たのは管理人が小学校低学年の頃で、その時は『盛り上がりどころの少ない地味な映画』といった稚拙な感想しか抱くことができませんでした。年齢が年齢だった為に【作品中で描かれているテーマ】といった本質的な部分で作品を評価することができず、【どれほど建物が壊されるか】【どれほど派手に爆炎が上がるか】といった表面的な部分でしか作品を評価することができなかったので、今にして思えば噴飯モノの感想を抱いていたのもまあ仕方が無いと言えば仕方が無いのですが・・・。それ後も本作を再鑑賞するとことはせず、ゴジラのムック本などの解説を読んでいく内に"ゴジラ1作目=凄い作品"というイメージ(まあ実際凄い作品な訳なのですが・・・)を定着させていって現在に至りました。つまり、第一作目の『ゴジラ』を鑑賞するのは10年以上ぶり、かつ今回で2回目になるという訳です。こんな有り様でゴジラファンを自称していたのですから、往年のファンの方から白熱光を吐かれても文句は言えないなぁ・・・などと思いながら、本作の鑑賞に臨むことに。

本編の上映前に流れた邦画の予告を観て「マコ・・・じゃなくて、芦田愛菜ってこういう役もやってるのか」などと無駄に感心させられたり、ギャレス・エドワーズ版『GODZILLA』の本編映像(恐らく本邦初公開の映像)を観て「次のハリウッド版ゴジラは大丈夫」という確信をより一層強くさせられたりしながら迎えた本編の上映。観る前は「いくら名作でリマスター処理が施されているとは言っても、現代の劇場で60年前の白黒映画を観るのは色々とキツいものがあるんじゃないだろうか・・・」などと、本作を劇場で鑑賞することに対して少々懸念していましたが・・・そのような懸念を一蹴するかの如き勢いで97分の上映時間があっという間に過ぎ去っていき、その圧倒的な完成度の高さに、本作は日本が世界に誇るべき傑作であると実感させられることとなりました。

作品を通して"核の恐怖"を見事なまでに描いている点は最早言わずもがなと言った所ですが、今回の鑑賞で素晴らしいと思わさせられたのは、本作の全編を通して感じられる"重々しい雰囲気"ですね。今の時代でこうした雰囲気の映画を作ることは不可能・・・とまではいかないにしても、中々に難しいかと思います。戦争の記憶が色濃く残っている1950年代特有の空気が、本多猪四郎氏や円谷英二氏を始めとした製作陣を通して具現化したような作品だな、と様々な場面で思わさせられました。ホントに何気なく登場人物が話している台詞に、思わずハッとさせられることも。戦争という言葉がほど遠く感じられるようになった、この平成という時代の住民である管理人にとっては、本作の持つ"重み"が、作り手が規定していたであろうものより一層重く感じられました。

予想していた以上にリマスター版の映像が鮮明かつ綺麗に仕上がっていた(1シーンだけ「これリマスター処理が施されてるの?」と思ったシーンはありましたが)お陰で、本作を"カラー映画を観る感覚"で鑑賞することができたことも、そういった感想を抱かせたことに少なからず影響していると言えるでしょうね。BDと比較しながら観た訳でないので断言はできませんが、個人的には今回のリマスター版はかなり映像面に力を入れていると感じられました。クライテリオン版BDに収録されている映像とも東宝版BDに収録されている映像とも異なる映像なのであれば、何らかの形で是非BD化して欲しいですね。願わくばクライテリオン版と同様の特典付きで・・・。


本作はTOHOシネマズにて6/20 or 7/4まで上映されるとのことですので、この機会に足を運んで鑑賞されることをオススメします。詳しくは『ゴジラ 60周年記念デジタルリマスター版』公式サイトを参照して下さい。ギャレス・エドワーズ版『GODZILLA』の前売り券提示で、値段が半額になるサービスもあるので是非!


ゴジラ (1954年) ~GOZILLA~ (Blu-ray) (PS3再生・日本語音声可) (北米版)ゴジラ (1954年) ~GOZILLA~ (Blu-ray) (PS3再生・日本語音声可) (北米版)
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『X-MEN: フュ―チャー&パスト』レビュー 



1作目と2作目を手がけたブライアン・シンガー監督が再びメガホンを取っていると知った時から、前作(?)である『X-MEN: ファースト・ジェネレーション』のような良作に仕上がっているのでは?といった感じで、過剰な期待を抱いていた訳なのですが・・・流石ブライアン・シンガー監督、見事にその期待に応えてくれました。過去と未来とが複雑に交差するという、一歩間違えればまとまりのない脚本になってしまうテーマに、過去作に出てきたキャストが勢揃いであるが故に難しいペース配分―見る前に不安だった部分はこの2点でしたが、『ユージュアル・サスペクツ』で、その卓越した構成力を世界に示したブライアン・シンガー監督が手がけている本作に対して、そのような不安を抱いていたというのは今にして思えばとんだ馬鹿げたことだったように思います。

本編中に存在するツッコミどころが前作と比べて少し多い点と、過去作との辻褄合わせが上手いこといっていない部分がそれなりにある点に関しては少々残念でしたが、それらの点以外は素晴らしいの一言に尽きます。登場するキャラクターの心情(信条)を丁寧に描いているだけでなく、ペース配分もしっかりとしている為に中弛みを感じることは一切ありません。一部の方からは『アクションシーンが少ない』ことを不満に思っている声も上がっているみたいですが、人物描写よりCG描写を優先させてしまったが為に、その行動原理に全く理解も共感もできなくなってしまったキャラクター達が、説得力が全く伴っていない重苦しい台詞を口にしているのを見ることより数百倍は良いと個人的には思っているので、この点については全く気になりませんでした。

マシュー・ヴォーン監督が手がけた『X-MEN: ファースト・ジェネレーション』がシリーズの中でトップクラスの良作であったこともあってか、本作の中でその良作の"助け"を借りていると感じてしまう部分もそれなりにありました。しかしながら、本作の作品としての面白さは間違いなく本物です。原作を知らない管理人のような人間ですらここまで楽しめているのですから、恐らく原作を知っている方からすればかなり楽しめるのではないでしょうか?「莫大な金がかかっているCGでドンパチやることがだけがアメコミ映画の魅力じゃない!」と訴えてくるかの如き丁寧な人物描写と、しっかりとまとめ上げられたストーリーが素晴らしいの一言に尽きます。前作を超す出来である・・・とは言いませんが、前作と肩を並べる出来であるとは断言できる作品であるように感じました。早くも次回作(『X-MEN: Apocalypse』)の製作が決まったみたいですが、果たして本作とファースト・ジェネレーションに引けを取らない出来の作品になるのかどうか・・・次回作の監督が誰になるのかはまだ決まっていないようですが、誰が監督になるとしても、その仕事が大変なものになることは間違いありません。


総評:85点


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【ネタバレ注意】『GODZILLA』の内容推察 

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今回の記事は、ギャレス・エドワーズ版『GODZILLA』の内容推察記事となります。話の根幹に関わる映像がかなり出ていたAsia Trailerの内容にも触れているので、今回の記事はネタバレ扱いとしました。間違っている推察ばかりであるとは思いますが、それでも万が一ということは往々にして起こり得るので、どんな些細な事でもネタバレは嫌だという方は記事を開かれないことをオススメします。
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