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濁流のような日々の中で

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洋画『ドラゴン・タトゥーの女』感想 

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中々渋いパンフの表紙絵

普段はこの手のサスペンス作品は劇場ではなくレンタルで見るようにしているのですが、今回は劇場まで足を運んで観てきました。この作品を劇場で観ようと思ったのは、デヴィッド・フィン­チャー監督の作品が個人的に好きだからということもあるのですが、



トレント・レズナーとカレン・Oによるレッド・ツェッペリン『移民の歌』のカバー曲が秀逸


上記のサブリミナル広告臭がプンプンする特報が妙に印象に残っていたから、というのが一番の理由だったりします。
それで肝心の映画の方はと言うと、何と言うか・・・世間一般で言われている程『良い映画』であるとは思えませんでした。2時間を超す長さの作品であるのにも関わらず、時間の長さを感じさせない辺りからして非常にテンポの良い作品であるとは思うのですが、サスペンス物としては話に面白みが無かったですね。作中で主人公が「(当事者が多すぎて)混乱してきました」と、観客の意思を代弁するかの如き台詞を言うシーンがあるぐらいに登場人物は大勢いるのですが、1人1人の出番と台詞がかなり少ないので容疑者は自ずと出番と台詞量の多い登場人物に絞られてしまいます。そういった訳で『犯人探しの楽しさ』を求めてこの作品を観ることは余りオススメ出来ません。この作品は恐らく『犯人探し』の要素よりも『真相』の方に重点を置いているので。
まあその真相も蓋を開けてみれば大した内容ではなかったので、正直言ってガッカリ感が否めませんが・・・。
原作の方を読めばまた違った印象を持つのかもしれませんが、少なくともこの映画版(ハリウッド版)を観て、事件の真相に意外性を感じたり衝撃を受けたりしたりする・・・などといったことは一切ありませんでした。胸糞の悪さだけは感じましたけどね。

意外と言えば意外だったのがドラゴン・タトゥーの女ことリスベットの性格でしょうか。宣伝での印象は色々な意味で強烈な女性といった感じだったのですが、実際はメンヘラ一歩手前のエラく繊細な心を持った女性だったのでビックリ。
リスベットを演じるルーニー・マーラの迫真の演技も相まって、リスベットというキャラにより深みを持たせることに見事成功しています。ただ、連続殺人事件とは関係のない別件でのもの凄い活躍っぷりのせいで、本来メインであるはずの連続殺人事件の印象が完全に薄れてしまっている辺り、妙な所に力を入れ過ぎていると言わざるを得ません。

この作品を観た後で原作の講評やら何やらを読んで初めて知ったのですが、原作は女性への偏見や暴力、スウェーデンの社会的問題がテーマとなっているみたいで、そういったテーマを持った作品の映像化ということもあってか強姦だの濡れ場だのといったシーンがやたらと多いです。それらのシーン1つ1つが妙に生々しいことこの上無く、中にはモザイクがかけられているシーンも・・・。テーマがテーマだけにそういったシーンが多くなるのは仕方が無いと妥協するとして、ここまで個々のシーンを過激にする必要性があったのかはハッキリ言って謎です。これらの描写に無駄に時間を割くぐらいなら、もう少しリスベットの過去を描いて彼女のキャラをより掘り下げていくべきでしたね。原作を読まずに映画版(ハリウッド版)だけを観た人には、彼女が何を思って主人公に調査を依頼された事件のことを「興味深い」と言ったのかが分かりませんし、真犯人の最期が彼女が父親にしたこととを重ね合わせる描写になっている・・・なんてまず気づける訳がありません。管理人はそのことをレビューを読んで知りました。

結局この作品は、登場人物の内面が十分に描けていない為に原作の持ち味を殺して『女も歩けばレイプ魔に当たる魔境へと変貌を遂げたスウェーデンが舞台の、底が浅く面白みのないただのサスペンス・スリラー作品』と化してしまっています。
原作を未読かつスウェーデン版の映画版を観ていない人には、上記の理由で余りオススメ出来ません。フィンチャー監督の作品が好きな人は、この作品が同監督の監督作品である『セブン』以下の出来であると認識した上で、それでもまだ「観に行きたい!」と思うのであれば観てみても良いかもしれません。少なくとも損をしたと感じることは無いでしょう。

category: 映画関係

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